ツチダのエンピツ

ペンは剣より強いので

モグラは空を飛べない

自分の適性を理解せずに仕事に就くと、自分が苦しむことになる。

 

接客業には向くけど、事務仕事に向かない人がいる。反対に、事務仕事では優れた能力を発揮するけれど、接客業になるとからきしだめな人もいる。

 

職種や職場で合わないところを選んでしまうと大変だけど、本当は適職であっても苦しむこともある。

仕事の覚え方や進め方は本当は人それぞれなのに、それをよく理解しないまま、全く合わない他人のやり方にこだわると「この仕事は向いてない」と間違った判断をしてしまうことがある。

教える側が「このやり方でなくてはだめ」と強制することがあるので、むずかしい。大事なのは何を達成するかという目的であって、手段にこだわる必要はないはずなのに。

 

わたしの場合、最初は教わった通りにやってみて、どうしてこのやり方なのかが理解できたら他のやり方も試してみる。

理解できなくても他のやり方を試してみることはある。そうすると何かしら不具合が起きて、だからこのやり方でないとだめだったんだとわかることもある。何の不具合も起きてないように見えて、随分経ってから不具合があったと気づくこともあるけれど。

致命的な、取り返しのつかない失敗は何なのかを考えて、それさえ回避できるなら多少の失敗は大丈夫。

 

モグラは空を飛べないけれど、上手に穴を掘ることができる。鳥は地中に潜れないけれど、空を飛ぶことができる。

モグラと鳥、どっちが優れているかなんて比べることはできない。穴掘りならモグラにその能力をがあるし、空を飛ぶことなら鳥にその能力がある。それだけのこと。

 

今やっている仕事が上手にできなくても、自分が劣っているわけではない。誰だって最初は初心者。最初からうまくできるはずもない。

慣れればできるようになることもあるし、自分の特性をうまく活かした仕事のやり方をつかめれば、楽になる。

断酒4年

お酒をやめて、丸4年が経過しました。

毎日のように飲酒し、毎週末飲み屋をはしご、あまつさえ平日に一人で飲み行くなどしていた過去が遠く夢のようです。

 

お酒をやめ続けていられるのは、環境が変わったことも大きいと思う。

まず、結婚したこと。寂しさや退屈を感じるとお酒でまぎらわしたくなります。

次に、夫の転勤で遠方に引っ越したこと。転居先で出会う人たちは、わたしがかつて酒飲みだったことを知らないので生来の下戸として扱ってくれる。お酒をやめた直後は、職場のお偉いさんにお酒をすすめられることがあり不快だったから、過去を知らない人たちとの飲み会というのはお酒をやめ続ける上でわるくなかった。(できるだけ参加も避けていたけど)

最後に、仲のよい友人たちが母親になったため、集まる場合は夜に飲みに行くのではなく、ランチに行くようになったこと。

 

わたしの場合、環境が大きく変わったのはお酒をやめてずいぶんと経ってからだから、お酒をやめ続ける助けにはなったと思う。お酒をやめた直後に環境が変わっていたら、どうだったかわからない。

環境を変えれば、お酒をやめるのはたやすいかもしれない。けれど、お酒を飲まないことに慣れるまでは自分の中の誘惑との戦いになる。自分の中に「飲みたい」「飲んじゃえ」という欲求と、「飲まない」「もうやめる」という考えが対立するのは混乱するし、苦しい。誘惑する人が外側にいる方が、誘惑との戦いには打ち勝ちやすくなるかもしれない。

 

環境を変えなくても、自分さえ変わればお酒をやめることはできる。

配られたカードで勝負するしかない

わたしの身体は、骨太である。

肩ががっちりしているし、指も太い。手の大きさに至っては一般成人男性とほとんど変わらず、わたしより手の大きい人に出会うことは稀だった。小柄な男性においてはわたしより手が小さいこともあるくらいで、手の大きさを比べるたびに「女と同じ大きさなんて!」或いは「女より小さいなんて!」と数多くの男性を嘆かせてきた。手の大きさくらいでそんなに嘆くな男ども、と思いつつもわたし自身も「なぜこんなにもわたしの手は大きいのだろう」とそのたびに落ち込むのでした。

 

華奢な身体の女性に憧れた。

若い頃は、自分の身体が華奢ではないのは太っているせいだと考え、せっせと減量に励んだものだけれど、どんなに痩せても華奢な身体にはなれなかった。痩せれば指は多少細くなるけれど、手の大きさは変わらないし、肩幅だって変わりはしない。

華奢な身体になれない自分を許せなかった。自分の身体を好きになれなかった。

 

どんなに望んでも、頑張っても、変えられるものと変えられないものがある。

わたしたちは、生まれる国も、親も選べない。どんな身体で生まれてくるか、どんな性質であるか、選べない。どんなカードゲームも、最初に配られた手札は受け入れるしかない。ゲームのルールや、配られたカードに不満を言っても仕方ない。最初にいい手札だったからといって、必ず勝てるとは限らないし、最初の手札からいかにいい手に持っていくかは腕の見せ所でもあり、楽しさでもあるだろう。

最初の手札は完全に運任せだけど、そこからは自分で考えて選ぶことができる。選択肢は限られているとしても。

 

人生は勝ち負けではない。しかし、自分で考えて選ぶことができる。変えていくことができる。

 

華奢な身体に憧れたけれど、骨格が違うから無理なんだと気づいてからは、似合う服を選ぶようにしている。無理に痩せようとするのもやめた。今は、自分の身体に愛着もある。骨格は変えられないけれど、何を理想とするかは変えられるし、自分の身体をどう思うかも自分次第だった。

ないものねだりすればキリがない。どんなに嘆いても、この身体で生きていくしかない。それなら愛着を持って、いいところを活かしながら大切にしていこうと思う。

 

「こうあるべき」という思い込みを手放せば、楽になれることはたくさんある。

 

やらないことのチェックリスト

やりたいこと、やらなくてはいけないことのチェックリストをつくるんですけど、できなくて自己嫌悪に陥ることがあります。

時間の都合がつかなかったり、気分が乗らなかったり理由はいろいろなのですが。時間の都合がつかないと言いながら、だらだらとスマホでネットを見る時間はたっぷりあったりして。

 

新しく何かをやろうとしても、時間は1日24時間。

そのうち8時間くらいは寝てるし、ごはん作ったり食べたり洗い物したり、平日はお仕事もある。通勤にも時間を使う。

やりたいことが増えても、時間が増えるわけではない。ということは、今やっている何かをやめて、時間をつくらなくては、やりたいことをやる時間なんて勝手には生まれてくれないのです。

 

さて、そこでやらないことのチェックリスト。

例えば「ネットのニュースを見ない」とか「SNSを見ない」と決めます。「今日一日見ないぞ!」と強く決意するじゃないですか。なのに、ついうっかり一回見てしまう。そうすると「あっ、もうだめだ」となってしまい、一度見たら何度見たって一緒だろうとずるずる時間を無駄にしてしまうのでした。

見るか見ないか、やるかやらないかなどの二択になってしまうと、すぐに心が折れます。

 

そこで考えた方法が、時間を区切ってチェックリストにすること。起床〜9時、9時〜12時、12時〜15時、15時〜18時、18時〜21時とか1日を5つくらいに区切ると「あと一時間だけ我慢しようかな」「ちょっと他のことをやろう」と思えます。

手帳に記録しておくと、頑張れます。手帳にマス目を書いて、一つの時間帯を乗り越えたらマルをつけたり。

最近は、ハビットトラッカーというのを知って、全部埋まると模様がつながるように線を引く形に変更し始めたところです。

スマホのアプリで色々できる時代になりましたが、やはり手帳は手帳で便利です。

残業しない宣言(4) 時間を測り、記録する

仕事が忙しいけれど、絶対に残業したくない。

忙しさを考察し、解消するお話の続きです。

 

忙しさ解消のための対策3つ。

1.書類・デスクの整理整頓

2.手帳にスケジュールを記入する

3.時間を測り、記録する

 

今日は3つ目。「時間を測り、記録する」について。

 

毎月やるべき決まった業務があります。具体的な例を挙げると、人事なら給与計算。経理なら月次決算などでしょうか。締め切りがあるし、毎月同じことをしなくちゃいけないしすぐには終わらないし、焦ります。

 

1.やるべき仕事をいくつかの項目に分ける

2.上記をExcelに入力する

3.その仕事に取り掛かった時間をExcel(項目の横)に入力する

4.その仕事を終えた時間をExcelに入力する

 

項目に分ける時は、細かく分けた方がやりがいがあります。急な仕事の依頼や電話応対で中断せざるを得ないことが多々あるので、大まかな区切りだと注意が多発して作業にかかった純粋な時間がわからなくなります。

最初に時間を記録する時は、早くやらなきゃという気持ちを持たずに、ただ記録します。

翌月以降は、前の月より早く終わらせようという気持ちを持つことができます。前より時間が掛かってしまったら、反省点も書き込んでおくと次回に活かせます。

 

時間を測ると「この作業は1時間で終わる」などの目安ができて「残業しないでも明日の午前中で終わる」と予測できるので、安心して定時で帰ることができます。Excelで入力しておけば、終了時間から開始時間を引くことで何分かかったかわかるしそのまま保存しておけるので楽です。

 

毎月の業務だけでなく、毎日やる業務でも時間を測るとやる気が出ます。あまりに早くやろうとするとミスや抜けが発生しやすいので気をつけねばなりません。

 

時間を測り前回より早くやろうと目指すことで、ゲームに挑んでいる気分になれて、ちょっとだけ仕事が楽しくなります。

 

残業しない宣言(3) 手帳の活用

仕事が忙しいけれど、絶対に残業したくない。

忙しさを考察し、解消するお話の続きです。

 

忙しさ解消のための対策3つ。

1.書類・デスクの整理整頓

2.手帳にスケジュールを記入する

3.時間を測り、記録する

 

今日は、2つ目のスケジュールの記入について。

職場のカレンダーや手帳に仕事の締め切りを記入するのはずっとやっていて、今までの仕事はそれで回っていました。

しかし、業務量が多いとそれだけでは今やるべきことがよくわからないので、もう一歩踏み込んでスケジュールを書き込むことにしました。本当は手帳に仕事の予定などを書き込むのはあまり好きではないのだけれど、残業でプライベートが削られるよりマシです。

 

1.手帳のマンスリースケジュールの欄に締め切りを記入する

2.その仕事を集中的にやる期間にマーカーで線を引く

 

例えば10日が締め切りの仕事があるなら、10日の欄に締め切りを書き込みます。1日から9日までマーカーで線を引き、「1日〜9日は、10日締め切りの仕事をやる期間」と一目でわかるようにします。

一ヶ月の締め切りを全てを書き込みラインを引くと、比較的手が空く日がわかります。この日は、忙しくなる日の準備に充てよう、という風に少しだけ長期的に仕事の計画を立てられるようになりました。

目の前の仕事をこなすだけになってしまうと、いつまで経っても忙しさから解放されません。

 

最近は、ウィークリースケジュールの欄にもマーカーで線を引いたり、今月の仕事でうっかり忘れたことがあったら来月は忘れないように、来月の同時期のページに書き込んだりしています。

紙の手帳だと終わったらチェックを入れることができるし、変更があった時に変更の履歴が残るのが利点です。スマホやパソコンでリマインドする方法もあるけれど、わたしにはどうも向かなくて仕事をしている時は紙の手帳が重宝します。

 

残業しない宣言(2) 書類・デスクの整理整頓

仕事が忙しいけれど、絶対に残業したくない。

忙しさを考察し、解消するお話の続きです。

 

前回までのおさらい。

わたしの仕事が忙しい原因は下記2つ。

1.締め切りが設定されている業務が月にいくつもある

2.ミスや漏れが起こった時、やり直しに時間がかかる

そして、これを解消するために必要なのは「仕事量と締め切りの把握」

 

具体的には、下記をやりました。

1.書類・デスクの整理整頓

2.手帳にスケジュールを記入する

3.時間を測り、記録する

 

今日は、書類・デスクの整理整頓について詳しく書きます。

デスクが混沌としていると、仕事量が把握できません。ペーパーレス化が叫ばれて久しいけれど、デスクワークに書類は常について回ります。

デスクに物が多いと、行方不明になるんですよね。書類とか物とかやる気とか。行方不明になったものが大事な書類だったりしたらもう青ざめるしかありません。

なので、デスクにはものが少ない方がよいです。

整理整頓は後回しにしがちだけれど、仕事を快適に進めるには最優先で取り組む必要があります。

 

デスク周りが整っていると下記のメリットがあります。

1.自分が必要な書類をすぐ出せるため、時間短縮になる

2.他人から要求された書類がすぐ出せるため、相手の時間短縮にもなる

3.デスクが広く使える

4.目の前の仕事に集中できる

5.他の人が置いてくれたメモや書類に気づきやすい

6.掃除がしやすい

 

わたしが心掛けているのは、下記の5つです。
1.帰る時、デスクの上にはパソコンと電話だけ

ペン立てやファイルスタンドは置きません。

2.文房具は必要な数だけ

使用頻度の低い文房具は、共用の場にしまうなどします。はさみやホチキスは2つもいらないし、ボールペンも1〜2本あれば十分です。

3.処理中、回答待ちの書類はファイルボックスにまとめる

書類は、クリアファイルに入れて次に何をするかを書いた付箋を貼って、ファイルボックスに入れます。ハンギングフォルダーを使うのもよいです。

ファイルボックスは、デスクの引き出しにしまいます。朝、出社したら引き出しから出してデスクに置き、帰る時は引き出しにしまいます。重要な書類を出しっ放しにする心配もなく、処理中の書類を探す時はここだけ探せばよいので迷いがありません。

4.保管書類はこまめに整理する

ファイルボックスに書類を入れることで、いっぱいになる前に処理しようという気になります。一時保管の場所を増やすと、書類が増える一方なので増やさない方がいいです。

書庫にあるファイルに綴じて保存する書類も、一時的にクリアファイルに入れてファイルボックスに入れます。書類を綴じるという作業は後回しにしがちですが、溜めれば溜めるほど大変になります。一時的に保管できる場所がたくさんあると、つい溜めてしまいますし、どこにあるかもわからなくなってきます。

心配だからと保管しておいてもどこにあるのかわからないのであれば、捨てたのと同じです。場所を取る分、捨てるより悪影響があるかも。念のため取っておくコピーなどは保管期限を決めて、こまめに捨てます。

5.デスクに空の引き出しを持つ

デスクに一段空の引き出しがあると、未処理の書類をとりあえずそこに放り込むことができます。

突然飛び込んできた仕事に手をつける時は、とりあえずやりかけの仕事を空の引き出しにしまう。作業中に、後回しにしても大丈夫な書類が回されてきた時は、とりあえず空の引き出しにしまう。などの使い方をしています。書類が混ざるとわけがわからなくなってしまうので。

この引き出しは、帰る時はできるだけ空にします。

 

目標は、急に休んだ日でも電話でどこに何があるか説明できる状態にすること。

理想は、自分が不在の時に他の人が見てもわかるくらい整然としている状態にすること。

他人にわかる状態にしておくと、自分もわかりやすいのです。