条件付きの愛
子連れの友達と遊んだ時のことです。
友達の子供は、わたしのことを大好きなくせに時々「おねえちゃんなんてだいきらい」と言った。
わたし以外の大人にも言った。
それはどうも大人が思い通りに動かない時に言うようだった。
これは憶測だけれど、もしかしたら大人がいつも言うのかもしれない。
いい子にできない子は、きらいだよ。
そういうことする子は、きらいです。
わるい子は、だいきらい。
街中でもこういう言葉を子供に向けて放つ親をよく見る。
言われ続けた子供は、きっとこう思う。
いい子じゃなければ、愛されない。
相手が思い通りに動かない時は、きらいになると脅せばいい。
いい子だろうが、わるい子だろうが、子供はそのままで無条件に愛されることを知るべきだと思うのです。
しつけと好き嫌いの表現は切り離すべきじゃないのかな。
褒める時に好きと言うのはいいのかもしれない。だけど、きらいと言うのはよくない。
言うことを聞かないから突き放す、愛情を与えないと脅して、子供は安心して生きていけるのかな。
相手が思い通りにならないから突き放すなんて、彼氏が思い通りにならない時にすぐに「別れる」と駄々をこねる面倒くさい女と一緒じゃないか。
子供は驚くほど親の言葉を真似している。
そんな乱暴な言葉遣いやめなさいと叱る親は、やはり乱暴な言葉遣いをしているのです。
わたしは子供を産んだことも育てたこともない。
身近に小さな子供もいたことがない。
だから、子供を育てている人からしたら、何も知らないくせにって思われるかもしれない。
だけど、当事者じゃないからこそ見えることもあって、
自分が将来、子供を育てる立場になった時にこの気持ちを忘れたくないと思うのです。