婚活と就活は似ているなんて使い古された言葉だけど
婚活と就活は似ている。
自己分析をして、自分の長所をアピールする。
嘘はいけない。
どうしてその会社を(あるいは相手を)志望したのか、
自分の希望だけじゃなくて相手にも利点があることを説明しなくてはならない。
需要のあるところに行かなくては内定はもらえない。
人格や経歴に非がなくても、求められる人材ではないという理由でお断りされることもある。
おめかしして写真を撮るのまで一緒だ。
盛り過ぎはよくないけれど、手抜き過ぎも面接まで至れない。
婚活と就活は似ているけれど、個人の婚活に対する姿勢も就活の時と似るのではないかと思った。
いい企業に内定をもらえても、他の企業への面接を繰り返し、内定をたくさん得る学生がいる。
一社から内定をもらえたら、満足して就活をやめる学生もいる。
就活していた頃を思い出してみてよ。
みんな就活の終わらせ方って色々だったでしょう?
希望した業界に入った人がいる。
妥協した人もいる。
就職した後もまた、色々だ。
このこと今日突然気が付いたので、自分の就活を振り返ってみることにします。
わたしの最終学歴は短期大学卒業です。
一年生の終わりから、真面目な同級生たちはせっせと就職活動を始めていた。
わたしも最初の頃こそ学校で開催された就職セミナーに最初の数回は参加したものの、
「まあ、何とかなるでしょ」と生来の楽天的な性格が顔を出し、ふらふら遊びまわり何もしないまま2年生のゴールデンウィークを迎えた。
その頃になって、ようやく企業へ資料請求をしたり、学校に貼り出された求人を眺めに行くなどしたので相当のんびりしたものでした。
希望する職種に応募をしても、わたしがスキルを持っていないためなかなか内定が得られない。
資質もない。学生時代に特別成し遂げたこともない。
ちょっと方向を変えてみるかと当初希望していたものとは別の職種に応募してみたところ、
大量募集を掛けていた某量販店に引っかかり、二年生の秋に内定をいただいた。
そこで就活をやめて、卒業後はそこで五年勤めた。
わたしが就活を始めた頃に既に内定を得ていた友達もいたけれど、就職して2ヶ月も経たぬうちに退職した。
早ければいいというものじゃないのだ。
さて、婚活。
婚活でもやっぱりわたしは、一時期それなりに出会いを求めたりしたものの、
「まあ、何とかなるでしょ」と生来の楽天的な性格が顔を出し、気が付いたら34歳に。35歳の誕生日も数ヶ月先に控えていました。
その頃になって、ようやく結婚相談所へ資料請求をしたり、結婚相手に求めるものについて考え始めたりしたので相当のんびりしたものでした。
20代の頃は散々おともだちに「その人とつきあって将来はあると思っているの?」とお説教されたものです。
30までに結婚できればいいよなどとのらりくらりかわしていた23歳のわたし。完全になめてましたね。
34歳のわたしは結婚相談所の説明会に行ったり、
色々な婚活ブログや婚活本を読みあさった結果、決意したわけです。
「結婚相談所で成婚退会が最も多いのが入会後4ヶ月。
それならばわたしも入会後4ヶ月で成婚退会してやるぞ。
それまでになるべくたくさんの人と会うんだ!
入会後4ヶ月までにたくさん会った中で、わたしのことを好きな人の中から最良を選ぶぞ!」
(※成婚退会というのは、婚約とか即結婚ではなくおつきあいすることになったから退会というのも含みます)
しかし、今日気が付いたのです。
これは就活でいい企業の内定をもらったけども、
もっといい企業の内定がもらえるかもしれないと応募と面接を繰り返し、最終的にたくさんの内定をもらうタイプの人がやることです。
就活に当てはめて考えたら、わたしにそんなバイタリティはないのでした。
のんびり始めたながらも内定をいただいた企業を5年勤めたわたしは、異動の末に大変多忙な部署に配属され、毎日終電で帰る生活がいやになり退職しました。
その後、1年ニート生活を堪能し、再び就職活動をする羽目になったわけです。
その時もやっぱりのんびりしていました。
ハローワークで職業カウンセリングを予約し、窓口のおじさまに色々相談したものです。
未経験だけど事務職やりたい、でも収入は前ぐらい欲しい、あとやりがいとかあったらいいなあなどとのたまうわたしに、おじさまは現実を見るようおだやかに説得してくださいました。
「賃金不払いでも、好きな仕事だからと辞めない人もいる。
給料が高くても、身体を壊してしまう人もいる。お金のために会社のために身体を壊しても、会社は何もしてくれないんだよ。
ツチダさんが一番大事にしたいものは何?」
残業は二度としたくない。
お給料が低くても残業がないところだという結論に達しました。
おじさまは、わたしに総務の仕事が向いていると助言くださいました。
それを聞いて、ハローワークの端末を叩き、通勤に都合がよくて残業のなさそうな求人を2件印刷しました。
1件は、おじさまのすすめる総務の仕事。
もう1件は、経理の仕事。
おじさまは「簿記の資格も持っていないし、経理は難しいんじゃないかな」と言いながら、応募の手配をしてくださいました。
経理を募集していた会社にまず面接していただき、即日採用。
それが今も働いている会社で9年目になります。
残業はないし、お給料も予想よりよくて最高。いえーい。
譲りたくないただ一点を重視して入ってみたら、想像以上に居心地がよかったのでした。
経理で採用いただいたのに、入社2年目で総務に異動となり、ハローワークのおじさまの言う通り総務は向いていたのかもしれない。
一度目と二度目の就職活動からわかるように、
わたしはなかなか動かなくて、動き始めたら何かの縁でひょいっと決まってしまうようだし、
それが合ってるのかなと思った。
婚活に話を戻すけれど、
他の人がたくさんの人に会ってその中から選ぶ方法で最高の伴侶に巡り会えたとしても、
その方法が必ずわたしに合うとは限らないってこと。
たくさんの人に会うことに固執する必要は、ないのかもしれないね。
みなさんの就活は、どうでしたか?